酷い畳の施行例

酷い畳の施行例

新畳の時もそれなりのやり方ですが、表替えの時に畳表を剥がす際、
糸を切って畳表を剥がしその糸はそのまま放置しタッカーのみでの施行例


畳表の交換時に畳の寸法を測らず畳表の上で直接切ってしまった様な跡


本来は、畳縁を縫い付けるのですが、古い畳縁を残しタッカーのみで縁の側面を止めている。


框も本来は縫い付けておくのですが、この畳はタッカーのみで、止めてあるタッカーの数も異常に少なく、
しかも、畳表を斜めに張ってあり、タッカーの上に保護のガムテープすら貼ってないもの。


畳床の上で当て板などを使わず畳表を切った様で、畳床を縫ってある糸を切ったままの物
この状態で放置しておくとワラが膨らんできてしまいます。

この後補修後縫い締めしました。


これも畳表のサイズをきちんと切ってないです。(T_T)
安くやる方は、畳の幅が強くても畳表が膨らまない様に意図的にかなり小さく(2ミリ以上)切る方が居る様です。


これは、畳表を切る時に定規がずれてしまった様ですが、6畳のうち何枚もこのような状態が有りました。


畳の框の部分ですが、安易に框を止める事が出来るので、このように施行したようですが、
畳表を巻き込んで止める為、畳床の裏面の角を削り落とすのですが、必要以上削り落として、
このように止めてあるので、畳床の框部分の糸が緩んで畳床が膨らんでいました。

この後は手縫いで縫い締めしました。
機械で縫い締めするよりも時間はかかりますが、
一針一針調節出来るのでこの場合は、有効だと思っております。


通常は側面は糸を使って縫うのですが、全部タッカーで止めてあります。


切り欠け部分の框ですが、
これも藁の床の場合は糸で縫うのですが、全部タッカーで止めてガムテープすら貼ってないもの。
これをやられてしまうと畳の床が膨らんでしまうんです。

この後は縫い締めしました。


当然、前に施工した糸も全て切ったままでプラプラしてました。
糸を抜いてあてワラをし平指し、返し縫いとも糸で手縫いました。


当たり前の様に平刺し部分もタッカーで止めてありました。
左にあるタッカーの針の山は、畳を裏返しにして切欠部分のタッカーの針を取ったらこんなに有りました。

他にも画像に残さなかった物が沢山有りますが、
1枚の施工金額が、畳屋さん価格よりも安い場合は、
見えない所は時間短縮のために画像の様な施工をされている場合が多いです。
畳屋さんでも、畳屋さんの平均金額よりも安い場合は、
ほとんど切欠はこの様にタッカー止めが多い様です。
ですが、今回の画像は、
とても職人がやった仕事とは思えなかったので、載せました。

このような施工をしても、畳を敷き込んでしまうと畳縁が取れないと分かりませんが、
確実に畳の寿命を短くしてしまいますし、畳上面に使用してあるタッカーが抜けてしまった場合、
とても危険だと思います。

畳店の仕事は、お客様との長いお付合いになると思っておりますので、
当店では、畳の寿命を短くする様な施工方法はしておりません。
ご心配な方は、価格だけを比べずに、アフターも考えた選択をして頂けたらと思っております。

タイトルとURLをコピーしました