有職系は当たり前に手縫いですし、
普段の畳の補修や切り欠けの畳の畳の機械で縫えない部分は、
普通に手縫いなんですけど、
今回、久しぶりの畳の手縫い。
板入れ畳の張り替えのご依頼で防虫紙入れての施工。
前の畳屋さんのやり方と私のやり方の違うので、
へーーって思いながら施工しました。
古い畳表を剥がして^^;
板入れの畳だよね??
防虫紙の上でムラ取りしているし、
ムラ取るにも、板入れの畳なんだから、
ちょっとその位置違う様な気がする(^^;;
![畳床に被せてある、防虫紙の上でムラ取りしてあります。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/09618620f05dd7752dc52305288b0ae3.png)
新しい防虫紙にするから古い防虫紙剥がすし、ムラ取りもする所有るし。
やり直さないと。
![畳床の補修と寸法直し完了](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/6ce2d28bfb49231d8f883544792baad5-1024x1008.png)
防虫紙剥がして、床のムラ取りしました。
畳屋さんの考え方で、色々なやり方があるし、
私のやり方が正解とは思わないですけど^^;
下の画像は藁床と板の段差を無くすために、
い草を入れて段差をなくす様にします。
地域によってやり方が違いますし。
施工する方によっても違いますけど、
基本板との段差を無くすために入れるものです。
下の画像は元々の画像
![畳床の段差をなくす為の板脇というい草、ちょっと邪魔になってきてました。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/5e2f447563168748261afaf2765dc7a6-741x1024.png)
段差取りのい草を外してみると、
段差があまりないので取る方向に。
![板を縫い付ける時に少し畳の表面に切れ目を入れた施工](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/023d288935985f264bbf794f83949fc1-642x1024.png)
畳って使っているうちに藁が馴染んで少し小さくなる事があります。
なので、畳床の寸法を確認して思う寸法になる様に、
少し板を外側に出して縫い締めて丁度良い寸法にします。
この時、
畳床の表面に切れ目を入れている畳は少し隙間が開きますので、
そこに藁やい草をちょいと詰め段差を取ったのが下の写真です。
![板を締め直し、板脇を入れ補修完了](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/5c7e491514e60548d2101b651ec5d06a-756x1024.png)
けど、多分この新畳はちょっとヤッチャッタ系かな?
この板との境目に入れてある切れ込みが、
私の想像以上に深い💦
丁度良く切れ目を入れてある物は、
板を締め込むと丁度良くなり、
段差調節の、い草を入れなくても良い位の段差になります。
まあ、
色々と縫って具合良く直せたと思います。
下の画像は、新畳をやった後の方のです。
本来、畳床角をしっかりさせる為の板の上に、
プラスチックコーナーがくっ付いてました!
簡単に丈を少し出せるので良しなんでしょうね?
プラスチックコーナーでなく板の外側にゴザを縫い付けてあったり。
時々ですが、この様な施工されているのに出会います。
折角なのでこのプラスチックコーナは取り除き、
板の外側にゴザの入っていたものも
床から思う寸法になる様に修正しました。
![畳床の角を出す為の板の外側にプラスチックコーナー!](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/052a662188ad074b80079152dd9a21cc-719x1024.png)
本当に色々なやり方があります。
見るの楽しいです。w
下の画像はこれから畳表を貼るために待ち針を刺した所です。
反対をギューっと引っ張ってないので少しシワっぽいですが、
織りがとても素直で綺麗。
草は細いのに草にハリが有ります。
さすがの畳表にメチャメチャ緊張です。
縫う前に記念撮影w
![橋口さんの畳表を待ち針で止めた所。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/86160b3cf3bb441089fa46690d886683-1024x510.png)
また、次の畳でパチリw
畳表の下に見えているのが防虫紙です。
ホウ酸塩が染み込んでいるのですが、
私が嗅いだ感じでは、紙の匂い位でホボ無臭です。
虫にとっては効果がありますけど、
人間が口に入れても食塩程度の影響なので大丈夫です。
紙なので、食べた事ないですけど。w
![畳表の上前の印で切り落としと、マイトスタット防虫紙](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/7c8b7cac4f866f96bd99e0bd090c53a2-1024x615.png)
下の画像は、針で一針づつ縫っている途中です。
シールが剥がれない様にと、シールの所に針がうまく行った所です。
![框を畳表3目で縫っています。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/3472a483a6746ee8a243a1ff029f4fab-1024x586.png)
そして、畳の表面に縫い上げ同じ穴から下に抜きます。
![畳表の表面に針をあげた所、この後、同じ穴から少し先に下ろします。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/5bb44fdc5d5653e3fac89fa8675accd5-1024x843.png)
次は、畳縁を縫い付ける平刺しと言います。
よく畳屋さんが肘でギュギュとやる所の、
縫った部分です。
![平刺しの縫った所](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/1360d40c631cab4924c8f0fe0679b182-738x1024.png)
ちなみに畳縁と一緒に縫う紙が、縁下紙(へりしたかみ)といいます。
今回、使用した縁下紙は畳床を包んでいる防虫紙と同じ成分を配合された物です。
下の画像は、返し抜い(かえしぬい)といいます。
今回は表替えですし具合もあまり悪くないので、
普通に下げ縫いです。
ちなみに畳床が少し薄くなって下側に藁を足す場合は、
また縫い方が変わります。
丁度、畳の縫い糸を繋いだ、継ぎ目も写ってます。
![返し抜いで針を下に向けて刺した所。](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/a7beef9e3b8a60b32adc61f64fc81f71-1024x791.png)
今回の畳縁は、新高宮という麻縁の黒を使ってます。
化繊とは違い光沢があまりないので、
部屋に敷いた時、畳縁の吸い込まれる様な黒がとても良いです。
下の画像はちょっと拡大して撮りすぎたので、
ニュアンスが伝わらないかもしれませんが、
手触りもとても好きです。
![新高宮縁の布目の見える画像](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/b7dfa4c582e64a3cbdbdc8db4fd26447-1024x773.png)
気がついたら、これしか写真撮ってなかった。💦
出来上がった写真撮っておけばよかったと反省。
過去に使った新高宮の画像ですけど、
![新高宮 麻縁 手加工](https://tatami-hamoto.com/bl/wp-content/uploads/2023/08/d504333a7cc1941e788d8cb3f4309dc7-e1692172717249-660x1024.png)
でも、久しぶりの手縫い大変だったけど楽しかったです。
この様な機会に感謝です。
ありがとうございました。
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