私がお寺さんの本堂の紋縁を初めてやった時(畳学校に通っていた時)は、
紋縁は湿気で縮むという言葉だけで、
所々、紋が欠けていた状態を何とか、無くす事ができました。
しかし、親父は厚畳や拝敷きを作る時間もなく、私も学校で習った程度のレベルでしたので、
厚畳を買って奉納しましたが、
自分で、いつかはこういうのを作れるようになりたいと思っておりました。
本堂の紋縁の畳の裏返し作業は、紋縁2回目、
半畳の四方縁の拝敷きは作った事があったので、
四天拝敷きでも作りたいと思いましたが、
本物を見たこともなかったので、
以前より畳新聞で知った、茨城県高萩にある畳工芸美術館へ、
見に行ってきました。(2004年4月23日)
たまたま生徒さんが四方縁の小さな厚畳の練習をしておりました。
また、当時の校長先生はとても丁寧に案内してくださいました。
展示品のあまりの凄さに、こんなことまで出来るのか!とメチャメチャ感動しましたが、
おかげさまで、ヒントを見つけて略式&自己流で作った四天付き拝敷きが出来た時は
メチャメチャ感動しました。
そんな思い出のある畳工芸美術館に、
もう一度行きたいと思っているうちに、
東北の震災で3階建ての方はひどい状態になったと聞いており、
仲間が見に行ったと言う話を聞くと、
又行きたいと思っておりましたが、
なかなか行く機会もなく、
今回は、20年ぶりに行ってきました。
展示されていたものはだいぶ縮小されてしまいましたが、
卒業制作として作られた作品はどれも普通の畳からは、
想像を超えた作品が沢山ありました。
画像では良くわかりませんが、
金色の水引で織られた畳表で作られている黄金の茶室。

下の画像は、
藁を糸で縫い、足で踏んで糸を締めて作った畳床を手床(てどこ)と言い、
金沢職人大学でもメインのカリキュラムとしている手床。
その手床の違いが簡単にわかる見本を、
又、見る事ができたので、パチリ!
(左側掛け縫い、右側筋縫い)

こちらは、裏面

下の画像は、
左側 国刺し縫い 中央 棒縫い 右側 蓑配り縫い

裏面

下の画像の作品は、
1階入って奥に置いてありました。

ほとんどコチラの畳学校の生徒さんが魂込めて作った作品ですし、
普通の畳屋さんでは作る事ができない物ばかりですから
写真より実物見に行って頂きたいと思います。
茨城県畳高等職業訓練校
畳工芸美術館
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