時々有る、すごい施工方法!

画期的な施工方法の畳 ブログ

今回、タタミ業界では有名な施工方法で、
施工時間も短縮、道具もタッカーとカッターで施工出来る、
とても画期的な施工方法なんです。w

この側面が緑色の畳です。
垂れ下がっているのは、過去の施工していた時の糸が残っています。

畳表も切りっぱなしでボンドで止めてなく、ステープルで止めただけ

タッカーで止まっている部分を框(かまち)と言います。
畳表の縦糸をボンド等で止めてないですし、
タッカーで打っている針ステープル部分は結構ガムテープなどを貼り付けて、
カバーすると思うのですが、
こちらはそれをしてなかったので、
表面の畳表は緩んでいました。
下の画像は引き上げに行った時の物です。

畳表の縦糸をボンド等で止めてないので、糸が緩んでしまった画像

まずは、畳を裏返しにして、
全然縫われていない畳縁を外していきます。
ステープルは、角の部分と、框部分を抜いた物です。

テープで貼り付けただけで、
一つも縫っていない

裏返して緑色の不織布を剥がすと本来の両面テープの接着がチョット弱かった様で、
両面テープが追加されていました。
これは1手間増えてます。

畳の裏面のステープルを全部抜いたら、
畳を表面にして畳縁をめくると、
畳縁もタッカーで打ってありました。
基本に忠実に印と同じ分だけステープルが打ち込まれていましたが、
場合によっては、倍打ち込んでいるものもあるんです。w

畳縁をステープルで固定してあるのを抜いている途中
畳縁を止めてあったステープルを取り除きました。

剥がした畳縁部材の表面側です。

画期的な部材の表面

とても、画期的な部材だと思いますけど、
畳屋さんはこの部材を使うことはまずないと思います。
使うのは畳屋さん以外ではないかと思います。

そしてこちらは、
別のお部屋の畳です。
古い畳縁を側面で切って、古い畳縁や縫っていた糸を残してある物です。

古い畳縁が3回分残っていました。

作業的に畳の寿命(新畳に変えるまで)との兼ね合いで畳縁を残していても、
入れ替えまでの施工回数で、邪魔にならないと判断したり、
作業時間短縮のために、
残している方もいらっしゃると思いますけど、
うちでは、古いのは取り除いてしまう方ですから、
この様な施工をしてないので、
詳しくはわかりません。

こちらの畳は、木質繊維の畳床を糸が残っている所へ何本も糸が通って、
木質繊維のボードが縫った穴と糸で押し広げられ、
木質繊維のボードが裂けてしまっていたり、フォームが押しつぶされて薄くなったり、
ボロボロに砕けていた所が、何箇所ももあった部屋の畳です。

古い糸と残った縁下紙と返しテープを全て取り除きました。

糸の他に白いテープもヘロヘロだったので、
次回新畳になるかと思いますが、
古いものを全部取り除き、
新しい物に付け替えました。

何箇所もボードやフォームを移植して、
木工ボンドや瞬間接着剤を使ったりして
直していたのですが、写真はこの写真しか撮っていませんでした。^^;

痛んだ所を移植

床も大分柔らかいので、処分前のボード床が似た様な柔らかさだったので、
酷い所は、中のフォームと表面のボードを移植しました。
このお部屋は、ボードやフォームの移植補修が多かったです。
結構修理も良い感じになり、まともに収まってしまいましたが、
担当者の方に写真を見せて、
次回はもう新畳にお願いしました。

この様な施工は、比較的安価な金額を得意とする所では、
時間短縮のために行われている技法だと思われます。

また、この様な畳の補修は、
畳屋さんの直せたら直しちゃう、
有る有るかもしれませんが、
直しても新品の状態に戻る訳ではないので、
ある程度の使用期間で新畳への交換も視野に入れてくださいね。
その様なご相談は、安価を得意とする店ではなく、
お近くの畳屋さんへご相談くださいね。

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